地球温暖化問題に取り組む国の活動、私たちにできること

今も進行する地球温暖化と対策について

「地球が温暖化している」
そんな言葉を耳にすることが多くなりました。

地球温暖化とは、人の活動が活発になるにつれて温室効果ガス(二酸化炭素など)が大気中に放出され、地球全体の平均気温が上昇する現象を指します。

近年、ニュースやテレビ番組でも氷河が溶けて海面が上昇したり、異常気象問題が度々取り上げられています。

こうした変化は生活環境や農業などへの悪影響が懸念されており、地球温暖化を防止するためCO₂削減をはじめとする、さまざまな取り組みが世界的に進められているのです。

日本における「地球温暖化対策計画」は、COP(気候変動枠組条約締約国会議)21でパリ協定や日本の約束草案を踏まえたものが閣議決定されました。
内容は、温室効果ガスを2030年度に2013年度比で26%削減するという中期目標について取り組むべき対策や長期的目標として2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指すための基本となる計画です。(環境省 平成28年5月31日報道発表資料より)

国が基本的役割を担いながらも、地方公共団体や事業者(企業)、国民一人ひとりが主体となって役割分担し、協力してより効果を発揮することが期待されています。

地球温暖化対策計画で国が担う役割

計画において国は温室効果ガス削減の見直しを行い、国民のライフスタイルや意識の変化を踏まえつつ全体の枠組み形成と実施をしていきます。
また社会全体への情報促進も大きな役割で、国民への具体的な改善情報を伝える点も重要視されています。

私たちからすれば、普段生活している中でいきなり温室効果ガスの排出を制限しろと言われてもピンときませんし、具体的にどういった行動が必要なのかわかりません。

国民が地球温暖化防止対策に自主的に取り組む活動をするためには、広くアイデアを募り、成功事例を共有することが大切です。
また気候変動問題の解決のためには国同士の協調も必要不可欠ですので、世界全体での排出削減につながる取り組みも積極的に行っていくとしています。

地球温暖化対策計画で地方公共団体などが担う役割

対して地方公共団体は、各地域の温室効果ガスの排出の抑制などを推進する役割を担います。
例えば、最近よく耳にするようになった「再生可能エネルギーの利用促進」などが具体的な事例です。

徹底した省エネルギーを推進し、低炭素型の都市づくりを推進することで、大きな温暖化防止対策となります。

もちろんこれには地域の事業者(企業)や住民の協力と理解が必要とされますので、密な情報提供や活動促進が重要です。
地方公共団体が率先してこうした取り組みを行うことで、各地域の事業者(企業)や住民が目指すべき形も見えてきます。

特に各都道府県に期待されていることは、地域において優良事例の情報提供や活動促進です。

また各事業者においては、省エネ製品の開発や産業廃棄物の減量、温室効果ガス排出を抑える活動などが推進されています。
実際に多くの企業が、環境負荷の低減に効果的な製品やサービスの提供が徐々に増え始めています。

そして国民一人ひとりがこうした製品やサービスを選ぶことが、実は一番重要なことと言えるのです。
健康面を考慮した快適性のある低炭素住宅の選択や住宅機器を省エネルギー機器へ買い換える、また次世代自動車の活用なども地球温暖化防止へ貢献しています。
他にも、ほんのわずかなことと感じるかもしれませんが、すっかり浸透した「クールビズ」や「ウォームビズ」も地球温暖化対策に大きく貢献する行動です。

消費者一人ひとりが理解を深め、より良い選択をすることが実は一番地球温暖化対策に繋がるのです。

省エネ住宅と地球温暖化対策

省エネ住宅を選択することが地球温暖化対策に大きく貢献することは、現在ではかなり広く知られるようになりました。

そもそも省エネルギー基準の改正のきっかけになったのは地球温暖化対策です。

温室効果ガスを排出しているのは産業界ばかりでなく、住宅も同様なのは言うまでもありません。
地球的規模の問題に対し、今すぐ何らかの手を打たなければならないという危機感の中、世界各国が共通認識として持ったのが、この一般家庭での消費エネルギー量です。

家庭で消費されるエネルギーの約63%が冷暖房と給湯と言われますが、実はこの点においては住宅の構造を工夫することでエネルギー消費の抑制は可能です。
一番効果的なのは住まいの断熱性能を上げることで、国も省エネ基準を満たす住宅に関しては優遇措置を取るなど、積極的な推進を行っています。
特に日本は化石燃料を燃やして電力や他のエネルギーを得る割合が高いため、一般家庭エネルギー消費を抑えることは温室効果ガスの排出削減に大きく影響します。

住まい環境が快適になり地球温暖化防止策にもなるのですから、強く推進されるのは当然でしょう。

省エネ住宅のメリットは大きい

省エネ基準というのは、住宅の省エネルギー性を高めるための基準として設けられています。

ただ、これは単にエネルギーを抑制するだけではなくて、快適性、健康、耐久性の3点においても非常に質が高く、住む人にとっても非常にメリットの大きい、理想的な住宅です。

省エネルギー住宅は、普通の住宅より一段と高い断熱気密性が求められます。
住宅内のどの部屋でも室温が一定に近くなり、床と天井付近の温度差も小さくなるため冷暖房効率が良く、住まれる方の光熱費負担に関してもメリットがあります。

家中が快適になり、かつ世界水準の省エネルギー率を実現できるなら言うことはないでしょう。
断熱気密化された住宅は空気も清浄に保つことができますし、壁内の結露も防ぐことができるため構造部材の腐食を防いで家を長持ちさせることもできるのです。

地球温暖化対策は私たち一人ひとりがすべきこと

日本の「地球温暖化対策計画」は閣議決定されており、温室効果ガスを2023年度に2013年度比で26%の削減、2050年までに80%の排出削減を目指すとしています。

ただこうした対策を実現するのは国民一人ひとりであり、消費者である私たち一人ひとりの日々の選択です。

あらためて自分の住環境を見直すなど、実際に行動に移すことでこの目標に近づくことができるでしょう。

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