そもそも住宅ローンとはどういうローンなのか
店舗型銀行とネット銀行の違いの前に、まずは住宅ローンとはそもそもどういったものなのかを簡単にご説明します。
その名の通り住宅を購入するという目的のために借り入れを行うローンのこと
借り入れをする本人もしくはその家族が住むための住まい、あるいは本人の家族が住むために借り入れるといういずれかの目的のために住宅と住宅を建てるための土地、さらにはマンションを購入するために、金融機関において融資を受けることを一般的に住宅ローンと呼んでいます。
住宅を購入するだけでなく一から建てる新築住宅や、すでに手に入れている住宅の増改築、同じく契約済みで返済途中の住宅ローンの借り換えなども住宅ローンに含まれます。
審査基準は金融機関によって様々
融資を受けるにあたって、現在の収入状況などを審査されることになります。審査の基準も金融機関によってさまざまなので、ある金融機関に申し込んで断られたとしてもあきらめる必要はなく、もう少し審査の緩いところに申し込むという手もあります。
普段から給料の振り込みや、クレジットカードの引き落とし指定口座に利用していたり、これまで一度も支払いが滞ったことがない人や預貯金を持っている人はメインバンクとして利用しているところに申し込むのが、最も審査に通りやすいでしょう。
完済するまでは自分の家にならない
住宅ローンは融資という扱いになり、お金を借りるというのとは少しニュアンスが異なります。
なぜなら、家を買うためにローンを組んだものの、厳密にはローンを完済するまでは家は自分のものではないからです。
そのため、返済ができない状況に陥った場合には、融資をした金融機関が家を早期に売却してお金に換えようとします。銀行からすれば貸したお金が戻らないのですから、これは無理もありません。
そのため、住宅ローンを組む場合にはくれぐれも返済できる金額にすることが大切です。
店舗型銀行とネット銀行
かつては金融機関といえばすべて店舗があり、店舗に行って住宅ローンの申し込みをするのが当たり前でしたし、それしか方法がありませんでした。
しかし今では、店舗を持たないインターネット上だけの銀行があります。いわゆるネット銀行と呼ばれる銀行です。
店舗銀行のようにお客さんが少ないときでも窓口に担当者を置かなければならない必要がありません。そのため人件費を抑制することができるので、手数料や貸出金利が安いのがネット銀行の特徴です。
新しく誕生したネット銀行の特徴を踏まえ、ネット銀行でも住宅ローンの申し込みが可能であると知っていると、選択肢がよりいっそう広がります。
店舗銀行のメリットとデメリット
メリット
店舗銀行で住宅ローンの契約を結ぶことのメリットは、なんといっても融資を受けている店舗が実在し、店舗に行けば行員と直接話ができることです。直接話せることによって安心できる。という方は多いと思います。
しかし、こうした店舗型の銀行のメリットは、ネット銀行という現実に店舗がない銀行ができたことで生まれたメリットともいえます。そもそもネット銀行など利用したことがないという人からすれば、銀行で行員と話が出来ることは当たり前であって、これを店舗型のメリットと言われてもピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。
デメリット
一方のデメリットは、店舗に出向くことで担当者と直接話をし、詳しく説明してもらって安心して申し込めるようになるまで、場合によっては何度も足を運ばないといけないことです。
担当者が不在の場合や他のお客さんの応対中であれば、日を改めて出直すか、順番が来るまで待っていなくてはなりません。さらに、平日は仕事という人の場合、自分自身の休みの日と銀行の店休日が同じになってしまい、なかなか相談に行けません。
こうなると、わざわざ休みを取って行くなど、限られたときにしか相談に行けません。かなりの時間をとられてしまうのでこれは大きなデメリットと言えるでしょう。
ネット銀行のメリットとデメリット
メリット
ネット銀行最大のメリットは何といっても金利が低いことです。
ネット銀行の場合、店舗を構える為の土地や建物の費用や水道光熱費、また人件費を大幅に削減することができます。そのため、銀行業務の運営にあたってかかる経費が少なくて済むので、ネット銀行で住宅ローンの融資を受けた際の返済利息は、店舗型に比べて低金利に設定することができるのです。
ただし、ゼロ金利、もしくはマイナス金利政策を取り続けている日銀によって、低金利にも限度があり、ネット銀行に負けじと店舗型も低金利にしようと頑張っています。そのため、銀行によってはそれほど差が大きくないケースもあります。
ネット銀行の金利以外のメリットは、住宅ローン以外のさまざまな事業を展開している大手インターネットグループ運営会社なら、自社のサービスを住宅ローンの融資申込者に適用して、低金利以外のサービス提供ができるという強みを持っています。例えば、住宅ローンを申し込めば、同じグループ内での買い物で還元されるポイント率がアップするサービスなどです。ほとんど金利に差がない場合でもこういったサービスが充実していることで結果、お得になります。
他にも、店舗がないので来店する必要がありませんし、24時間365日いつでも思い立ったときに申し込むことができます。
デメリット
デメリットは、一生に一度の高い買い物となる住宅を購入するにあたって融資の契約を結ぶのに、担当者の顔を見ることなく、契約手続きをしなければならないことへの不安です。ネット銀行の住宅ローンを利用する際には、ある程度の知識を身につけておき、自分自身で細部にわたって住宅ローンの融資に関する契約規則を読み、理解してから申し込まなくてはならず、そのための時間が必要になります。不安なときは電話で相談できるところもあるので、そういったサービスがあるかどうかも事前にチェックしておいた方が良いでしょう。
また、対面によって相手の返済能力を知ることができないネット銀行は、店舗型よりも審査のハードルが高めなのも人によってはデメリットと言えるかもしれません。
まとめ
店舗型とネット銀行のメリットとデメリットを知り、自分に適した住宅ローンを借りることが大切です。
メリットと感じるか、そうでないかは人それぞれなので、金利が安いからネット銀行が良い。対面で話がきる店舗型が良い。など、自分が譲れない点はどこなのか一度考えてみましょう。
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