住宅ローンは低金利だけがすべてじゃない!コストを抑えて資金の節約

長期返済が基本の住宅ローン、リスクや特徴は?

住宅は、新築であれ中古であれ、高い買い物であり、多くの人にとってマイホーム購入とは人生で最大の買い物と言われています。

購入の際、現金で一括払いができる方は少数派で、多くの方は住宅ローンを利用されるでしょう。高額のローンを組む中で、毎月返済しやすい金額に設定すれば、自ずと返済期間は長期にわたることになります。

完済年齢に上限はあるものの、一般的に20年から30年の返済期間で契約をされる方が多数です。
返済期間は長ければ長いほど、金利は低ければ低いほど毎月の返済額は抑えられますが、その分当然ながら、長く返済し続けなければなりません。
働き盛りのときは良くても、年齢を重ね定年間近になってくると「退職以降の返済はどうしよう」と不安に思う方もいらっしゃると思います。
そのため、多くの方が返済期間中に少しでも生活にかかる費用を節約し、貯めた貯金を返済期間の途中に一部繰り上げ返済したり、利息のカットや返済期間の短縮を行う、又は退職金でローン残額を一括返済される方も少なくありません。

金利の不安と仕組み

そして、住宅ローンで最も気になる点と言えば、金利でしょう。

金融機関や住宅ローン商品によっても適用金利は異なりますが、融資実行時の適用金利だけでなく、返済期間にわたって将来金利がどうなっていくのかを検討、予想しなくてはなりません。
もし、今後金利が下がると思うならば、金利情勢に合わせて適用金利が変動する変動金利を選ぶ、もしくは短期間固定金利タイプを選び、金利が下がったときに変動金利にするといった方法も考えられます。
一方、今後は金利が上がっていくと考える人なら、現時点の低い金利を長く継続できるよう長期の固定金利を選ぶといいでしょう。
また、金利の動向より、返済額を最初に固定して返済計画を立てやすくすることを優先したい方も固定金利を選ぶといいかもしれません。

長期固定をお望みなら

今の金利が最低水準と考える方や、今後もしばらく同じような金利状態が続いていき、その後も大きく下降することはないだろうと考える方、または契約時点で将来にわたっての返済額や利息総額を固定したいという方は、全期間にわたり固定金利を長期で続けられるフラット35がおすすめです。

フラット35とは

フラット35は最大で35年の期間にわたって金利を固定できる住宅ローンです。

借りる年齢や完済時の年齢による制限があるため、誰しもが35年のロングで借りられるわけではありません。たとえば、60歳で借りる場合、35年経つと95歳になってしまうため、これは不可ですが、35歳の方なら35年後も70歳なので35年を組むことは可能です。返済期間は契約者の年齢や希望によって変わってきますが、全期間固定金利にできる点は異なりません。

かつて金融機関では25年30年と続く住宅ローンにおいて、長期にわたって固定金利を提供するのは困難でした。契約後に金利が上昇してもその分を得ることができず、金融機関の収益が減り、経営体力に影響する恐れがあるためです。
ですが、フラット35ができ、金融機関が貸し付けた住宅ローン債権を買い取ってもらえる公的な仕組みが出来たことで、最大35年の長期でも長期固定金利が実現できるようになったのです。
なお、フラット35という名称で様々な金融機関が商品を提供していますが、適用金利は金融機関によって異なるので注意しましょう。

フラット35は利用するための条件がいくつか設定されています。
たとえば、一戸建てなら70平米以上、マンションなら30平米以上が必要なので、都心部のワンルームマンションだと利用できないケースがあります。
最近、都心部の狭小地に3階建ての1戸建てを建てるケースも増えてきました。
1階を自営業の店舗などに利用した場合、居住部分だけで70平米ないとフラット35が利用できないという制約があります。
そのため、フラット35を利用したい方は購入前や建築前に利用条件と照らし合わせ、物件の選定や設計をしていく必要があります。

団体信用生命保険

住宅ローンは長期に返済が続くので年齢を重ねた際、「自分が健康でいられるのか」、「収入は途切れないか」と返済の不安を抱えたり、「万が一、自分が事故や病気、災害などで亡くなったら、残された家族は返済できるのだろうか」と、心配されたりする方もいらっしゃるでしょう。

万が一亡くなってしまったときに、その住宅で生活してきた家族が返済できずに自宅を失うことがないよう、住宅ローン利用時には団体信用生命保険に加入するのが基本です。

団体信用生命保険に加入していたら、万が一契約者が亡くなっても保険金が下り、残額が全額返済、家族は返済負担なしで住み続けることができるのです。
もっとも、団体信用生命保険はあくまでも生命保険なので過度に健康状態が悪い方は保険会社の審査が通らず加入することはできません。

ただ、最近では「引き受け条件緩和型」の団体信用生命保険を扱う金融機関もあり、持病があって保険に入りにくい方も入れる可能性が出てきました。
また、死亡時だけでなく、ガンや心筋梗塞、脳卒中など三大成人病になった場合の返済免除や返済額軽減してくれる保険を取り扱う金融機関も増えています。

大きな病気にかかった際は治療費や入院費がかかり、特にガンの場合は保険の利かない先進医療を利用するケースも少なくありません。
ガンをカバーしてくれる保険があれば、住宅ローンの返済額を抑えられる分、治療に安心して専念することができるでしょう。

利息をカットしながら早めに返済を進めていきたいなら

若く年収が低い時期や、子育てにお金がかかる間は返済額を抑えるために返済期間を長期に設定することがありますが、その後、収入が上がる、教育費の負担がなくなり早めの返済をしたいという場合は、繰り上げ返済をすることで返済期間の短縮や利息のカットができます。但し、繰り上げ返済手数料がかかるのが通常なため、頻繁に繰り上げ返済を実行するのは必ずしもお得とは言えません。金融機関によっては繰り上げ返済手数料無料というところもあるので、少しずつ繰り上げ返済をしたいという方にはおすすめです。

手続きの無駄を省いてコストも抑えたいなら

支店がある金融機関の住宅ローンは、基本的に対面手続きとなり、何度も来店する必要が出てきます。
忙しくてなかなか時間が作れない、近くに希望するタイプのローンを取り扱う金融機関がない場合には、ネット銀行を利用するのもおすすめです。
ネット銀行は店舗運営費用や手続きにかかる人件費なども抑えられているため、店舗を持つ金融機関に比べて、住宅ローンの金利が低いのが魅力です。
また、保証料無料、繰り上げ返済手数料無料、団体信用生命保険の保険料無料などお得なサービスが充実している商品も多数あります。
さらに契約手続きもWEB完結なら来店が不要で、電子契約の利用により収入印紙のコストが不要など、便利さとコスト負担の軽減が両方得られるのも魅力です。


この記事が参考になったと思ったら、いいねボタンをお願いします!

1+

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です