長期優良住宅化リフォーム推進事業を利用するための要件やメリット①

長期優良住宅化リフォーム推進事業とは

日本では少子高齢化に伴い空き家問題が深刻化しています。

資源の有効活用と次世代へ受け継ぐ資産を形成していくため、何世代にもわたって使い続けることができるような長期優良住宅の促進を国を挙げて取り組んでいます。

長期優良住宅化リフォーム推進事業は質の高い住宅ストックの形成と子育てしやすい環境の整備を図ることを目的にした制度です。
既存住宅の長寿命化や三世代同居など複数世帯の同居を実現するために実施するリフォームに対して補助金を支給することで、長期優良住宅の推進を図ることを目指しています。

対象となる住宅と補助金の支払われ方

対象となるのはリフォームを行う既存の戸建住宅またはマンションなどの共同住宅で、事務所や店舗などの住宅以外の建物は対象外です。

また、補助金の申請を行うのは住宅の所有者ではなく、リフォーム工事の施工業者または買取再販事業者となります。
補助金を受け取った業者を通じて、リフォーム工事の発注者や買取再販住宅の購入者に還元される仕組みがとられています。

補助金を受けるには

自ら所有する住宅をリフォームする場合には、まず、リフォーム工事の請負契約の締結が必要です。

施工業者が自宅や自社物件について自ら施工するなど、工事請負契約に基づかない場合は補助金申請ができないので注意しましょう。発注者と施工業者との間で共同事業実施規約を締結しなければなりません。共同事業実施規約は補助金の交付を受けるうえでお互いに確認すべき事項を定め、補助金の還元方法は現金支払いか相殺のいずれかの方法を選択しなくてはなりません。

現金の支払いによる還元方法とは、発注者が請負契約額の全額を施工業者に支払ったうえで、施工業者が補助金受領後に発注者に補助金を支払うスタイルです。

一方、相殺は発注者が請負契約額から補助金相当分を除いた額を施工業者に支払ったうえで、補助金の全額を施工業者が受け取る方法です。

なお、共同事業実施規約の書類は交付申請時に提出することが求められます。

また、買取再販住宅を購入する場合に補助金を受けるための還元方法は、住宅の購入者が売買契約額から補助金相当分を除いた額を買取再販業者に支払う方式と定められています。

補助金の対象となる費用

住宅の性能向上リフォーム工事費や三世代同居対応改修工事費など複数世帯が同居しやすい住宅とするためのリフォーム工事費、ホームインスペクション等の費用が補助対象となります。

性能向上リフォーム工事費とは構造躯体の劣化対策や耐力壁の増設や屋根の軽量化といった耐震性強化、断熱サッシへの交換や高効率給湯器への交換などの省エネ対策など、特定の性能項目を一定の基準まで向上させる工事が挙げられます。

特定の性能項目とは、床下の防腐・防蟻処理やユニットバスへの交換など構造躯体等の劣化対策をはじめ、 耐震性、 省エネルギー対策、 給水・排水管の更新など維持管理・更新の容易性の向上、共同住宅における高齢者等対策や可変性の向上が該当します。

また、手すりの設置などのバリアフリー改修工事、外壁の塗装、屋根の張り替え、雨樋の交換などインスペクションで指摘を受けた箇所の改修工事も対象です。

補助金をもらうために必要な要件

ホームインスペクション

まず、リフォーム工事前にホームインスペクションを実施しなければなりません。
リフォーム工事に先立って、床・壁の傾きや雨漏りの有無や白アリの被害の状況、日常生活上に支障があると考えられる劣化事象などの調査を実施します。劣化が確認された場合には、今回のリフォーム工事と同時に補修を行うか、もしくは維持保全計画に点検・補修等の対応方法と対応時期を明記しなくてはなりません。

性能基準を満たすこと

次に、リフォーム後の住宅が構造躯体等の劣化対策および耐震性の性能が確保されるとともに、一定の性能項目をいずれか1つ以上満たす必要があります。まず、躯体構造等の劣化対策として 柱、床などの腐朽、蟻害(シロアリによる建物の被害)の抑制と、大地震でも倒壊しないよう耐震性の確保は必須要件です。
一定の性能項目としては省エネルギー対策(窓や壁、床、天井などの断熱化・給湯器などの効率化)、 給排水管を点検・清掃・交換しやすくするなど維持管理・更新の容易性、共同住宅におけるバリアフリー化などの高齢者等対策、将来の間取り変更等に対応しやすくする可変性の確保のいずれか1つを満たす必要があります。

リフォーム履歴及び維持保全計画作成

そして、リフォーム履歴と維持保全計画を作成しなくてはなりません。
リフォーム工事の履歴として、工事内容を示す図面や工事写真などを作成して保存する必要があります。また、住宅を長持ちさせるために、30年以上の維持保全の期間において、少なくとも10年ごとに点検を実施する維持保全計画を作成しなくてはなりません。

三世代同居改修工事

リフォーム後にキッチン・浴室・トイレ・玄関の増設工事。
リフォーム後にこれらのうちいずれか2つ以上が複数箇所になることが求められます。

補助金の額

補助率は補助対象リフォーム工事費等の合計3分の1です。

補助限度額が設定されており、リフォーム後の住宅性能に応じて3つの補助限度額があるので確認をとりましょう。

長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの、一定の性能向上が認められる場合には1戸あたり100万円、三世代同居対応改修工事を実施する場合は150万円。
長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合は200万円、三世代同居対応改修工事を実施する場合は250万円。さらに省エネルギー性能を高めたケースでは 250万円、三世代同居対応改修工事を実施する場合は300万円までです。

長期優良住宅化リフォーム推進事業を利用するメリット

補助金を受けられて費用を抑え、これからの生活に役立つリフォームができるだけでなく、住宅を維持していくうえでメリットが生まれます。

まずは、リフォーム前のホームインスペクションにより現在の劣化状況などがチェックでき、腐朽や白アリ被害の有無や雨漏り箇所などを見つけて補修を行うので今後の住宅の耐久性を高められます。

構造躯体等の劣化対策や耐震性が確保されるメリットが生まれ、長期にわたって安心して暮らせるようになり、断熱性能の向上で冷暖房の効きもよくなり、光熱費を節約しながら快適に暮らすことができるのも魅力です。

また、リフォーム計画の内容や工事結果について一定の基準で審査されるので高品質なリフォーム工事が期待できます。

長期優良住宅化リフォーム推進事業に取り組むリフォーム業者は国土交通省のHP上で公表されており、国に登録されている住宅リフォーム事業者団体への加盟の有無やリフォーム瑕疵保険が活用できる住宅瑕疵担保責任保険法人への登録の有無が確認でき、安心の業者が探しやすいのもメリットです。

まとめ

以上、長期優良住宅化リフォーム推進事業を利用するための要件やメリットについてご紹介しました。

長期優良住宅化リフォーム推進事業を利用することで補助金を支給してもらえるため、リフォームする際の費用をだいぶ抑えられるメリットがあります。
そのためには、さまざまな条件があるため、マイホームのリフォーム工事内容が補助対象になっているかよく確認してから利用することが大切です。

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